技術情報

電力計の最大、最小、平均値をモニター値として登録する方法

遠隔モニター遠隔ロギング

遠隔モニター機能は1分間隔で各測定器から測定値を収集してクラウドサーバーに保存する機能です。一般的なIoTシステムでは、その測定値は瞬時値です。つまり、1分間隔で各測定器に測定値を問い合わせて、その瞬間の値をロギングしていることになります。
しかし、GENNECT RemoteとHIOKIの電力計を組み合わせれば、消費電力や負荷電流の変動を瞬時値だけではなく、1分間の中の最大値(あるいは平均値・最小値)で監視することができます。

この技術情報では、電力計で測定した最大値、最小値、平均値と、デマンドに関する値をモニター値として登録する方法を説明します。
対応する電力計は次の機種になります。

技術説明

遠隔モニター機能のモニター値保存方法

遠隔モニター機能は次のようにモニター値を取得してクラウドサーバーに保存しているので、モニター値は一般的には瞬時値となります。

  1. モニター値を収集する時間が来れば、ゲートウェイが各測定器に測定値を問い合わせる
  2. 測定器はその問い合わせがあったときの測定値(= 瞬時値)をゲートウェイに返す
  3. ゲートウェイはクラウドサーバーにモニター値をアップロードする
  4. クラウドサーバーに保存される

1分間隔でこれらのプロセスが実行されます。

最大値、最小値、平均値と瞬時値の違い

1分の間に値は様々に変動していますが、瞬時値ではその変動を捉えることができません。
HIOKIの電力計の記録間隔は1分間隔ではなく、もっと高速に測定(機種にもよりますが10kHz程度でサンプリングした波形を200msecごとに切り出して実効値や高調波などの演算を連続的に算出)しています。その高速記録データの中から、1分間で最も大きい測定値と最も小さな測定値を、それぞれ最大値、最小値として保管しています。次の1分間の測定をする前に最大値と最小値はリセットされます。
平均値は1分間に測定したたくさんの測定値を平均した値です。こちらも次の1分間の測定前にリセットされます。

このように全く性質の異なる値ですので、値が示す傾向も異なります。
消費電力や漏れ電流の傾向を知りたいとき、最大値でモニターすることで効果的な解析をすることができます。

最大値、最小値、平均値の保存方法

電力計に限りますが、後述の設定をすることにより、瞬時値の代わりに最大値、最小値や平均値がクラウドサーバーに保存されます。
最大値、最小値、平均値は電力計が演算して、電力計内に保存されています。それらの値をゲートウェイが問い合わせて、クラウドサーバーにアップロードされます。
例として、最大値を保存する場合、1分間の動作は次のようになります。

  1. 前の1分間で電力計内に保管した最大値がリセットされます
  2. 電力計が測定し始め、1分後、最大値を算出し保管します
  3. ゲートウェイが電力計に最大値を問い合わせる
  4. 電力計は最大値をゲートウェイに返す
  5. ゲートウェイはクラウドサーバーに最大値をアップロードする
  6. クラウドサーバーに保存される

設定方法

電力計内に1分間隔の最大値、最小値、平均値を算出しなければならないので、電力計の記録間隔を1分間に設定する必要があります。

  1. PQ3100の場合の画面例を示します。GENNECT Remoteの測定CH設定で、PQ3100を選ぶと最大値、最小値、平均値をモニターするときの注意書きが表示されます。
  2. PQ3100の設定で、記録間隔を1分間にして、しばらく(約2分)すると選択できる測定CHに最大値、最小値、平均値が表示されますので、選択します。